死はその瞬間だけ見れば確かに悲劇だが、壮大な宇宙の歴史の一瞬としてその死を捉えるならばどんなに不幸な死であっても微笑ましいものかもしれない。
死の誠に有り難い性質は、死を与えられた瞬間全てがパァになること。本当に全てが無に帰す。半年掛けてコツコツ作ってきた仕事のデータが全て消えたとかそういうレベルじゃない。
この性質は時にニヒリズムに向かわせることもあるが、またある時は人生を輝かせるしどのような現在の辛さも耐えさせてくれる。
仮に不老不死であったなら向かう先はニヒリズムしかない。
やはり不老不死になりたいなどと溢すのは正気ではない。故に悪の帝王はやはり狂っているわけだ。