The Cuckoo's Nest

幽遊自躑に暮らしております。https://twitter.com/Wintermoth1934

2024-01-01から1年間の記事一覧

尾崎豊「傷つけた人々へ」を聴いて

尾崎豊に「傷つけた人々へ」という曲があり、久し振りにこれを聴いた。 昔愛用していた紫色のウォークマンに入っていたのだがそいつの調子が悪くなり全く使わなくなると、この曲を思い出す機会も必然なくなり私の記憶から消えていた。 そして先日、偶然にも…

酒に殺される

最近は酒に殺される夢想をすることが多い。 これまで散々酒に頼ってきた。いや、これでは酒に対して失礼、助けられてきたとも言っていい。酒に助けられる、しかし助けられた分だけ酒に借りができるのが道理というやつだ。その酒がある日、私のところにやって…

青い日本

青い日本などと題したが何も政治的な思想を吐露する記事ではない。私は日本がまだ青い(未熟)などと言えるほど成熟してはいない。 キタノブルーという言葉がある。 北野武の映画では映像に青みを少し載せていて画面全体が常に少し青い。それを表す語だ。 こ…

そっと撫でる

今日ある映画を見て言葉にできない感情が湧き起こった。心が動いたといっていい。いや、心をそっと撫でられたか。こういう映画は何十本も見て一つ、縁がないと短い一生では出会えない。友人に勧められた作品なので彼には感謝しかない。 生きることは苦しい。…

駄文4

人の幸福の数と不幸の数は最終的には同じといったような茶番にはうんざりする。決してこれは数値化できる問題ではないが、娘が強姦され殺された親の一生と何不自由なく経済的にも容姿にも恵まれた男の一生、これらの幸福の度合いが同じなわけがない。 幸福か…

こんな夢を見た5

こんな夢を見た。 幼少時代過ごした生家の近くにある大きな河川が流れている。その河川だと思う。思うというのは夢だからハッキリはしないのだが、直感がそう言う。 その河川には他の河川に違わず川の流れている縁には乾燥した葦のような無数の植物やゴミが…

こんな夢を見た4

こんな夢を見た。 かつての高校へ行く。 私はジャケットを羽織りちょっとお堅めのあくまで私服で、言うならば大学生に近い服装をしている。 夢の中のあの高校は私のよく知っているあの高校と同じだ。何度も使った下駄箱、美しい清潔な階段、サントリーニ島の…

こんな夢を見た3

こんな夢を見た。 小学生の頃とても仲良かった友人と一緒に釣りにでかけた。釣りをしていた川は実際に私が小学生の時分に川遊びをした所だった。釣りを楽しんでいるとだんだん日が暮れてきて、私は日が落ちた川での釣りを楽しみたいと思った。しかし私は家に…

こんな夢を見た2

こんな夢を見た。 祖母がいた。あの家にいた。料理を食べさしてくれた。詳しいことは思い出せないが一つ覚えているのは鯖の味噌煮が出てきたことだ。しかしそれは鯖の味噌煮に似ただけでその身は水色で、麒麟か何かの幻獣の味噌煮であった。私はとても温かい…

駄文3

ただあの日に帰りたい。 カジカやドジョウを追って川辺を自転車で渡り歩いたあの頃へ。夢中で遊びいつの間にか時が経ち町は夕闇に包まれる、母に叱られぬようそれほど食べたくもない夕食を目指して帰宅したあの日…… 私の望みはただそれだけなのだ。そう難し…

駄文2

布団に潜って村下孝蔵を聴いていたらふと思った。 自分は生活を良くしようと努めている。過去の生活と比べて今はかなり良く改善された。が、私は不幸だ。以前よりかは幾分か不幸ではないと思う。だが、不幸なことに変わりはない。何故か。それは私が不幸を常…

駄文

死はその瞬間だけ見れば確かに悲劇だが、壮大な宇宙の歴史の一瞬としてその死を捉えるならばどんなに不幸な死であっても微笑ましいものかもしれない。 死の誠に有り難い性質は、死を与えられた瞬間全てがパァになること。本当に全てが無に帰す。半年掛けてコ…

山梨 塩山温泉にて

過去の記録 山梨 塩山温泉にて 場末の古びた中華料理屋で都会で食うそれとは全く異なるラーメン啜りながらビールを呑む。来年の年末には店を閉めると言って笑う中年夫婦。店を出て私以外家族や友達と自宅でのんびりやってる年の瀬の静かな町を歩き、酔ってふ…

七月中旬、カーテンの隙間から

零時を過ぎると煙草を呑みたくなる。 僕の心は薬を飲んでも乱れている。 今は七月、午前三時、あの子は仕事で疲れ果てて寝ている。 僕は布団から起き上がると、台所に行き、カーテンの隙間から街灯の二つある十字路を眺める。 この道は昼間は人も自動車もた…

こんな夢を見た

子供の頃から知っていた店がついに潰れた。 別に町の象徴とまではいかないが、あの町に住んでるみんながその店を知っていた。 店は看板が独特でおもしろく実に目を引き、その知名度の高さは立地の良さとその看板にあった。 ずっと同じ看板を掲げて私が産まれ…

冬の深夜ベランダで洗濯物を干す瞬間

冬の深夜にベランダへ出て洗濯物を干しているあの瞬間が好きだ。 深夜なんて、ましてや冬の深夜なんて寒過ぎてコンビニにホットスナックでも買いに行かなきゃ外へなんか出ない。 でも洗濯物が出来上がると放置して臭くなる前に否が応でも窓を開けベランダに…

愛至上主義に対し物申す

人間が暇あれば振り翳すこの愛至上主義は一体何か。 この愛は何も恋愛関係などを指すわけではない。何かに対する特別に好きという感情全てを指す。 人類はその歴史が始まった時から愛は素晴らしいと盛んに言い続けている。私はそれにうんざりしているのだ! …

精神的弱者のための禁煙法

追記(2024年2月18日記) よくよく考えてみればアル中同然の私が煙草の批判などできるわけが毛頭ないので以下の文は塵同然でございますが記念に残します。どうぞお笑いになって下さい。 煙草は辞めた。 煙草は辞めたのである。 趣味に金を注ぎ込み酒を鯨みた…

走馬灯

誰もいない深夜の温泉街で点滅した街灯を見ていたら、ふと走馬灯という言葉が頭に浮かんだ。 そうだ……私の日々の生活は全て走馬灯……死ぬ瞬間の私が再度体験してる追体験だとしても証明のしようがない…… そう思うと鳥肌立ちゾッとして卒倒しそうになった。 私…

海辺のリクガメ

ふと思い出した。 だいぶ前になるが友人と白砂青松の海岸を歩いていた。その日は晴れ渡っていたが空の青に少し雲が舞っていた。私と友人は海岸に行くとビーチコーミングの真似事を毎度してしまう。灯台下暗しの我々だが砂浜を歩く時はしっかり足元に目を配る…

私は本を読むのが遅い

私は本を読むのが遅い。 今は以前ほど気にしてもないが、これでも学生時代は気にしていた。というか気にせざるを得なかった。 何故なら学生時代は国語でどうしても文章を読むことになったし、英語だって言語が違えど同じことをさせられた。 小学校、中学校の…

言葉について

言葉の無力さを日々感じている。 この言葉というのは口から発する音ではなく、例えばこのブログのように文字に起こすこと、文章に書き表せるようなものを全て指している。 言葉にすることは、内のものを外に出すために変換する作業だと思う。 私の能力が低い…

海の翡翠と千葉県富津市『さヾ波館』

千葉県は富津市『さヾ波館』へ友人らと宿泊した。この地に来た理由はいくつか挙げられるが一つに冬の海を見たいというのがあった。 夕食に出てきたカワハギの煮付けが美味しかった。カワハギなんぞ食べたのはいつ振りだろう。子供の時分に親父が釣ってきたウ…

インド紀行④

(アフターダーク、ホテルにて) ガイドはスヌープドッグと目つきがそっくりで一緒の理由も分かった。彼は30代の男性で、俺からすると全てのインド人男性は我々日本人から見れば老けて見える。老人に年齢を聞いて50代のことも多い。 いつも笑顔のガイドが今…

インド紀行③

(アフターダーク、ホテルにて) 今日は少し遅い帰り。理由は、昨日と同じくガイドのアジトで交流会(?)をすることになったから。TOEIC2点の俺がたった数日で英語の耳になり英語で全てのコミュニケーションを図っているのだから留学やワーホリはさぞ勉強に…